Darjeeling No5
昨夜に引き続き今夜も激しい雨が降り続いていた。
雷鳴もひどく建物がつぶされそうな夜だった。
しかし朝を迎えると、ヒマラヤ山脈の東の果てに位置する
カンチェンジュンガの山並みが、雲の隙間から顔を出していた。
ホテルの窓に、世界第三の高峰カンチェンジュンガの山並みが映る。
ずっと「 曇り、雨
」予報のDarjeelingだったが
思いがけない陽射しに心が弾む。
今日も昨日と同時刻にホテルを出ることにした。
いつものように街並みの写真を撮りつつ坂道を下る。
Darjeelingの駅へ近づくと、元気な汽笛が聞こえてきた。
「
やべーもう入れ換えが始まってる! 」
踏切内でだろうがなんだろうが、気にせず入れ換えで列車を止めてしまう。
朝日を浴びる788号
カマの調子にあわせ、機関車を選んでいるのだろうか。
昨日は分からない事だらけで、順序だてて撮影できなかったので、もう1回写し直し。
ホームの屋根から垂れる水で遊び、羽目を外し過ぎた子供が母親に怒られていた。
生活を共にするDarjeelingヒマラヤ鉄道。
1番列車が街を駆け抜ける。
この列車でDarjeelingまで短い時間を共にした親子が、山を降りていった。
何事もない、日々の暮らしの中をすり抜ける。
朝一番の列車を見送り、Darjeeling st に戻りタクシーをチャーター。
駅前でちょっとキョロキョロしていると「どこまで?」と向こうから声を掛けてくる。
その話しかけてくる人物は、親玉のようで、何人かのドライバーを仕切っている。
多少の英語で私たちと交渉し、ドライバーに仕事を与えているように見えた。
こちらはKurseong
( カルシャン
)まで列車を追いかけ、往復の列車撮影をしたい。
身振り手振りで、追い越しては撮影したいんだと熱演。
始めは理解できなかったようだが、とりあえず納得したようでOKとなった。
そして料金交渉へ。
始めは1500ルピーと言われたが、前勉強でチャーターの相場は1000〜1200ルピーと聞いていた事もあり
「1200ルピー」ではどうかと。
まぁ日本で言えば3〜4000円で一日楽しめるんだからと激しく値切る事はしなかった。
その親玉はドライバーと何やら一言二言、すぐにOKの返事をもらった。
まもなく物静かで人のよさそうなドライバーがやってきて車を紹介された。
早速そのドライバーにも追っかけを伝授し出発。
1つ目の駅
Ghum
手前付近。
チャーターした車からのファーストショットはモノクロなので
このカットはすでに数カット後のもの。
山の変わりやすい天候に、瞬間的な撮影地選びに苦しむ。
この撮影の後ドライバーが給油をしたいんだがと、このガソリンスタンドに立ち寄った。
相変わらずのんきである。
南へ向かう列車は逆向き運行となる。
さぁ〜散歩に出ようかな♪
Ghum
st 駅舎の反対側には鉄道公園がある。 時間があればゆっくり見てみたかった。
Ghumを発車。
ここからはほとんどが下り坂となる。
どこまでも街中に、そして生活に溶け込んでいる。
存在を無理強いせず、軒先を進む。
「ピョッ〜ピヨォ〜〜ピョッ〜ピヨォ〜」
レンガ積みのような雰囲気の築堤をゆく。
鉄橋も短いが、負けず劣らずロコも小さい。
軽快に駆け下りる。
カーブと踏み切りの多さは数知れず。
霧が立ち込める中、いつもの道を通り過ぎる。
ようやく霧が晴れてきた。
デッキから元気な少年が手を振る。
何カット撮影しても写し足り無さを感じてしまう、可愛いトイトレイン。
軒先に子供を抱いた親子がトイトレインを見送っていた。
この子が大きくなるまで、いつまでも走り続けて欲しいものだ。
SONADA st
ソナダと読むのかな
笑顔で答えるお姉さん。 スチームで商品が汚れないのかな?
インカーブになる斜面では、山から流れ出る川が多い。
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